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2005年12月17日 (土)

この親たちは歴史事実を否定するのか?

「社会科教師を変えてほしい」と抗議する親は、召集令状を拒否する事が間違いなく非国民だった時代をなかったものにしたいのでしょうか。

そもそも召集令状の執行に反して出頭を拒否すれば非国民どころか立派な犯罪者だったんです。

参考:兵役法 より

第七十四条 兵役ヲ免ルル為逃亡シ若ハ潜匿シ又ハ身体ヲ毀傷シ若ハ疾病ヲ作為シ其ノ他詐偽ノ行為ヲ為シタル者ハ三年以下ノ懲役ニ処ス

これは否定できない厳然たる事実なわけですよ。この教師は間違っていません。この親はここで「君は良心に従い召集を拒否した大変勇気ある子です」と誉めろとでもいうのでしょうか。それでは歴史教育にならないじゃないですか。

無論当時でも良心的兵役拒否者も極少数いましたが、時代の空気というものはそんなものじゃなかったはずです。その時代の空気を心底感じさせる為にも、この教師は正しく当時の大多数の反応を忠実に書き記しただけでしょう。ショックを受けたのならそれこそが「時代の空気」を体感したことに他ならない、まさに心で感じる本当の教育だとは思いませんか?

歴史をコトバで語るのは簡単です。でも心の奥底にまで歴史を受け止められる機会はそうありません。

正しい親ならば、ショックを受けた子に対して「今のあなたの気持ちを当時みんな持っていたのにも関わらず口にすることはほとんどできなかった、むしろ逆の事を口にすることで世間に認めてもらわなければ生きていけなかった、そういう時代には戻ってほしくないでしょ?」と教え諭すのが義務だと思います。

逆にこの親は「非国民などと呼ばれるのは心外である」と怒っているようですが、「今の時代の価値観」で反応しているのがそもそも大間違いなのですよ。もっと言えば、知能指数が低いのでは、とすら思ってしまいますね。

めったに教師を擁護しないワタシがそう思うのですが、間違っていますかね。なんか表面的にしか読まずにこの教師を批判する軽佻浮薄なやつらが多い事がワタシは可笑しくて仕方ありません。

召集令状:生徒に配り、「非国民」批判も 福岡の中学教師-MSN毎日インタラクティブ より

 福岡県志免町の町立志免中学校(結城慎一郎校長)で社会科の男性教諭(48)が、授業で「臨時召集令状」を全2年生218人に配って戦争参加の意思を聞き、「いかない」と回答した女子生徒に「非国民」と書いて返却していたことが分かった。結城校長は「戦争の悲惨さなどを教えるためで、問題はない」と話している。

 町教委の説明によると教諭は10月27、31日に「第二次世界大戦とアジア」の授業をした。教諭は副教材に掲載されている「臨時召集令状」をコピーし、裏面に戦争に「いく」「いかない」の、どちらかを丸で囲ませ、その理由を記入させた。

 「いく」「いかない」の意思表示をしたのは208人で白紙が10人。「いく」理由は「当時としては仕方がない」「家族を守るため」など。「いかない」は「家の事情」「今はいきたくない」などだった。

 「いかない」と回答した女子生徒の一人が、理由に「戦いたくないし死にたくないから。あと人を殺したくないから」と書いた。これに対し、教諭は赤ボールペンで「×」印を付け「非国民」と書き入れて返した。

 女子生徒はショックを受け事情を知った女子生徒の保護者らは「社会科の教諭を代えてほしい」と話しているという。

 町教委は、非国民と書いたことについて「確認できず分からない」という。そのうえで授業の狙いを(1)召集令状の持つ意味を理解させる(2)生徒の歴史認識を把握する--としており「決して思想信条を調べるものではない」と説明している。


(追記)
教師も「当時の時代の空気を想像して当時の人になったつもりで書きなさい、先生も当時の人のつもりでコメントします」と事前に説明していたようです。

Yahoo!ニュース - 時事通信 - 教諭が生徒に「非国民」=召集令状を配布-戦争被害教える授業で・福岡 より

 被害の実態を通し戦争の悲惨さなどに関心を持たせるのが授業の目的で、教諭は「当時の人の立場で書くように指示し、当時の状況でコメントすると説明した」と話し、「コメントが足りなかった」と反省しているという。

何のことはない、単にこの女の子が先生の話を聞いていなかった大マヌケだっただけの話じゃないですか。いよいよ抗議した保護者が馬鹿さかげんが増してきましたね。

この教師を単純批判しているたくさんのブロガーさんたちも大手マスコミ記者のみなさんも、軽率な人の多い事多い事。

投稿者 青柳 洸 at 午前 11時52分 社会その05 |

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コメント

歴史とは過去の時代の人間の日々の暮らしを考えないと起きた事件や事象は現代の我々には
理解できない、許せない非人間的な出来事が起きて書かれています。
それは事実、年月日、以外に時代背景の認識が必要となるので、その時代の日常生活を
経済、教育、社会、文化、と多方面に科学的、相対的な理解が必要です。
これを理解させるには「弱者性善説」「戦後自虐史観」「自己中心思考」などは排除しないと
駄目です。自分の知識、好悪、などの主観で歴史は現代の私達の目で判断したり善悪は論じれない。
これは幾ら説得を試みても、頭の中に特定価値観を持ってる人には、話し合い、理解を求めても無駄です。
喩えて言うと子供たちに、算数のと言われる小学校5年生に1次関数の初歩を教える時に、どうしても
実験をして見せても理解出来ない子供が出てきます。詰り具体的に目で見せてやらせて確かめても
解答が出ない。式が作れないのです。塩10g 水80g ビーカー10gという重量を先に秤で計って渡します。
食塩水を作らせます。そして食塩水の濃度を 何%か 答えさせますが、 此処で奇妙な子供が出てきます。
何故か ビーカーの重量が気になるのです。食塩水が 塩を水の中に溶かしたもので味見もさせて作らせてる
いても全体重量にビーカーの重量も咥えて100gにする。そうして10%だと信じて疑わない。
食塩水/塩から 100/10と考える。 絶対に90/10とは見ても考えない。
%、 m/秒  
内包量が二つの事柄との関わりで考えられる抽象思考を要する問題だからと思えます。
何時までたっても正解は出ない。それが速度、割合などの内包量を求める問題の度に出来ない。
内包量の単位が常に二つの単位で表されてるのがどうにか中学に行き分かるようです。
主観から離れる事が出来ない、見えてても経験させても理解は出来ないのです。
抽象思考とういう科学的な相対的な考え方が分からない人間に分からせる事はボランティアでしょうねー。

投稿: ようちゃん | 2005/12/18 2:36:37

TBありがとうございました。記事に表面的なことだけを読んで偉そうなことを書きましたが、今回のTBで、自分の歴史認識こそ足りていなかったことを実感しました。他の方のコメントにもあるようにその当時のことを知るためには現在を抜いて考える必要があるのですね。勉強になりました。ありがとうございました。

投稿: 力休 | 2005/12/19 12:19:17

兵役拒否についてはブログ主様が書かれている通りなのですが、時事通信の
>被害の実態を通し戦争の悲惨さなどに関心を持たせるのが授業の目的

のために何故「召集令状」なのか、それが私には判りません。
当時は日本も近代国民国家の一員として、「納税の義務」と共に「兵役の義務」があった時代です。
この教師は、どうも「兵役」を“悪”として捉えていたような感じを受けます。
生徒の反応も褒められたものではないですが、教師も召集令状を素材に「戦争に行く」「戦争に行かない」の意思表示をさせている点で「兵役の義務」とは何かを理解していないのではないか、と私には思えます。
兵役は善悪で判断するものではなく、まして兵役に就くことと「戦争の悲惨さ」とは直結しません。
自動車に乗ること即ち交通事故、ではないのですから。

投稿: 非絶対者 | 2005/12/22 16:12:33

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